No Security in Chicago 4.12.1999
-Episode 3-



 「本当にこんな小さなとこで観れるんだー、うっひゃー」そんな感激にふけっている中、21:30、会場が暗転。"ドォーン.."、白黒の映像と共に重低音がUNITED CENTERに響き渡る。この為にシカゴまでやってきたんだー!そして遂に始まった...!




 ...思い起こせばもう何ヶ月前だろう、NSツアー日程が発表された頃、自分が観に行くなんて考えもしてなかった。「くそ忙しい年度末に行けるわけないじゃん」と。
でも知人の何人かがチケットを入手し、嬉しそうにしているのを見聞きするうち、「やっぱ行くっきゃ無い」の念が強まってしまった(笑)
ツアー日程が確定し、よくみたら年度明けの4/12にシカゴで最終公演(当時は)となっている!BTBオープニングを観たシカゴで、今度はNSラストが観れる!この1発にかけるっきゃない!
でも勝手に行くと決めただけでは、チケットは入手できません。そんな時、現地在住のNさんからシカゴ公演のチケットを譲って頂けることになりました。しかもそれはアリーナ!
そしてその席のおかげで、素晴らしいお土産がゲット出来たっすー!


その後、サンノゼ公演延期でシカゴが最終公演でなくなり、おまけにMGMが入ったりと諸々ありましたが、怒涛の年度末進行をやり過ごした後、ろくに準備もせず、ブートも全く聴かず、あっという間に旅立ちの日を迎え、満席だったUA便もビジネスへアップグレードされ、無事単身出国。チケット手配どころかおうちにも泊めて頂けることになったNさんが、オヘア空港までわざわざ迎えに来て下さり、無事シカゴへ辿り着いたのでした。


...そして迎えた4/12、9:30、遂に "JJF" からコンサートは始まりました。席はBステージから6番目のキース側。もう最高のポジション。メインステージのキースがしっかり見える場所。ひとつ難点だったのは、左前に巨人がいて、背伸びしたりしないとなかなかミックが見えないってこと(でもBステージ後はポジションが微妙にずれ、全部見渡せました)。


演奏内容はいちいち書かないすけど(どの曲で何をした、なんてレポートは私には書けないっす!)本当にタイトな演奏でかっこいい!ミックのノリも最高だし、シンプルなステージセット、黒で決めた彼らの衣装までも全てが最高。
そしてここ UNITED CENTER では3月にも1回行われていた為か、音も結構クリア。ただ、ミックのボーカル以外で私の耳が追いかけるのは、キースのギターばっかでしたけど(笑)


演奏曲はレアめな曲の替わりに、今回も強烈なリサが堪能できた "Gimme Shelter"、以前よりはスッキリした "Paint It Black" が入り、楽しみだった "You Got The Silver" が観れないという、おいしさには若干欠ける選曲ではありましたが、ブルースの街シカゴで聴く "I Got The Blues" は本当にもう最高でした。ちょっと心配だった "Some Gilrs" もミックはうまく歌い上げてましたねー。赤テレのギターの柄はかっこわるいぞー。でもそんなことどうでもいいです。本当にかっこいい、余分な飾りを無くした彼らを観れるだけで最高!


で、曲目も進み、キースコーナー。念願のあの曲は聴けずに、前座でも歌ってたロニーの娘のリアちゃんがまたしても登場。しかしやはりここはアメリカ、見事に客が減る...。
後ろを振り向けばBステージキース前までもが空いている!今のうちに移動しちまうか!と邪心が働くも、これ以上対日感情を悪くしてはいけない、と思いとどまり(嘘、でかい奴がいて恐かっただけ)、そのままでも十分な今の席で我慢。


そしていよいよ真横、Bステージで怒涛の3発!やはりシカゴだ "Route 66"! すっかり酒で出来上がった観客らと大盛り上がり!続いて遂に聴けた素晴らしい "Just My Imagination"。

最後の決めもカッコ良く終わり、すっかり舞い上がった状態から気を抜いた瞬間、視界の左上を何かが飛び込んできた!
その物体は後ろの客にあたり、ポトリと床へ。なーんとキースのピックだー!
マイクスタンドに貼り着けてた未使用ピックですが(気を抜いた瞬間だったんで、誰が投げたのか見てないんですが、どうやらキースというのは確実らしいです)、隣で一緒に見てたNさん曰く、「猛烈なダイブ」で後ろの床に飛びついてゲットー!
嬉しすぎてたまらん!あー、こんな席を用意して下さったNさんに感謝!!そして、キースコーナーのうちに席を移動しなくてよかったと本当に思いました(笑)


←これがそのピック!!


そしてその後の "Midnight Rambler" なんかは気が狂ったようにはしゃぐ。Bステージのキース側では最高のノリを見せた我々の目の前でミックがみせる!決める!連発!もう一生忘れられない!めちゃくちゃカッコ良い!あーまたしても失語症(笑)。


Bステージでの演奏が終わると、今度はチャーリーがスティックを我々の列のちょっと遠くへ投げ入れました。女の子がシートに倒れながらも必死に胸に抱きかかえるスティックに群がる野郎共。まるでマワされる女の子を売りにしたAVのパッケージのようだー(笑)。さすがに大人の私は触っただけで(スティックに)あきらめ、一緒に飛びつく酔っ払いを抱きかかえて起き上がり、フトそのもみちゃにされた女の子を見たところ、呆然自失、あわれにも肝心のスティックはもう別の男2人が奪い合ってました(爆)


そんなこんなで(?)舞い上がったBステージも終わり、ダイスが響き渡る。"あぁ、もう後半なんだなー"とちょっと寂しくもなったけど、1回に掛けてやってきたからには、はしゃがな損と、後半のオンパレードは最後まではしゃぎ通しました。たまに冷静に周りを観察すると、若い女の子の多くも結構歌を知ってて一緒に歌ったり、決めのポーズをしたりしてるのが新鮮です。日本ではあんまり考えられない光景です。やっぱりロックといえばストーンズは定番なんでしょう、流石ストーンズ。まぁ彼ら地元の人から見ると日本からわざわざ観に来るとは流石ストーンズ、って事でしょうけど(笑)。


そして諸々の感慨にふけるように咥えタバコまでしながらも観た最後の "Sympathy -" は、ブラスバージョンはこんなもんかー、なんて思いながらもコーラスを歌ってたら、最後にしてはあっけなく終わり、あっという間に素晴らしいショーは幕を閉じたのでした。会場から退場する際、後ろに陣取ってたミキサーから、まさに卓におかれて使用されていたSET LISTまで貰い、シカゴ1回に掛けた私のNSツアーは、素晴らしい彼らの演奏は勿論、ピックとSET LISTの2つのお土産までおまけについて終わりました。


振り返ると演奏状態の全くつかめないレポートですが、私にとっては自分で観た演奏はいつも素晴らしく、冷静には振り返れないのです(笑)
そうそう、前座のジョニーラングのステージには、いつもストーンズのステージにも登場するロニーの娘のリアちゃんだけでなく、ミックの娘のエリザベスも登場してました。


最後になりますが、今回私がシカゴに行ってこうして楽しくSTONESを堪能できたのは、全てお世話になったシカゴのNさんを始めとするさまざまな人たちのおかげです。厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。そしてもちろん、ROLLING STONESにも感謝。




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