BEGGARS BANQUET |
UK DECCA MONO LK4955 released in 12.1968 |
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『SATANIC』のサイケ路線からルーツに立ち返り、南部サウンドを取り入れた不朽の名作!!
ここから『LET
IT BLEED』 『STICKY FINGERS』
『EXILE
ON MAIN STREET』 『GOATS HEAD SOUP』
への変遷はわたしにとってはもう神の奇跡!いや、Jimmy
Miller の奇跡か?(笑)
ということでMONO盤の評判がいい『SATANIC
-』 『- BLEED』に続いて欲しかったUKオープンDECCAのモノ盤。
まずはジャケットからいきたいところですが、よく知られているトイレジャケとRSVPの話は省略(笑)
裏ジャケには"Written
by Mick Jagger and Keith Richard"とのクレジット。これは当時 "Prodigal
Son" のオリジナルが誰の作曲なのかわからなかったため、全部ジャガー・リチャード(まだ"ズ"じゃない)名義としたと言われており、US盤の(多分)2ndジャケ以降はこの表記はなくなっています。また、モノにはMONO、ステレオにはStereoと表記があり、ステレオ/モノ共用ジャケットではありません。レーベルはこちらもオープンDECCA(non
boxed)がオリジナル。
そんなベガバンのDECCA MONO盤ですが、わたしは2つ買う羽目に。
〜2008年夏〜
まずは2008年に購入したMONO盤。 |
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スピンドルマークもあまりなく、盤の見た目のコンディションもグッドだったんですが、高音にクリアさがなく、ところどころ音がつぶれて濁ってる。。。いや、"SFM"
や "Prodigal Son" では音量が大きくなるボーカルの輪郭すらジリジリと。よほど過去の持ち主(達)はB面がお気に入りだったのか。バランスウォッシャーで念入りにクリーニングしても、他のモノ盤のような音ではない。。。試しにモノ盤落しの
MECCA のブートCDからコピーしてもらった音を聴いてみると、そっちの方が高音はクリア(笑)
まぁ考えてみれば40年も前のレコードなので、今まで買ってきた盤のコンディションがたまたまよかっただけで、こういうのが普通なのかもしれません。。。
でもいずれは買いなおすぞと決めた2008年の夏でした。
それからは、程度のいいものが見つかるまでは慎重にと、じっくり品定めしたりオークションで負けたりしているうちに、あっという間に1年半の月日が。。。
〜2010年2月〜
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ストーンズの初来日10DAYSのうち、TV/FM放送された公演から丁度20周年となる2/26、ついにジャケもインナーも盤もピッカピカの「4A/2A」盤に巡りあいました! |
この一目惚れ盤、うちに帰るやいなや!といきたいところ、ちょうどバンクーバー五輪フィギュア女子のフリー決勝の日だったので、結果は知っていましたがしっかりと再放送を見終えて真央ちゃんから感動を貰い、おまけにトイレもすませて、どっしり構えてから針を落としてみると・・・MONO盤はこうでなくっちゃぁ〜!というド迫力!!
A面一発目はステレオ盤よりもミックスもところどころ異なる
"Sympathy For The Devil"。
まずはアナログの艶があって自然な中高音と迫力満点の低音に驚きながらも、原始リズムに乗った打楽器にベースにギターがモノラル一直線で迫ってきて、さらには悪魔的なコーラスに乗ってミックがキリストの処刑、ロシア革命、ケネディ暗殺、さらにはルシファー大魔王と唱える様は、ステレオ盤とはまた違った悪魔的な魅力に溢れる鳥肌物です。そのMONO盤の迫力で続く
"No Expectations" もステレオより迫力ある曲に変身(笑)。A面ラストの
"Jig-Saw Puzzle" にいたってはベースのド迫力に完全にノックアウト。
しかーし、アナログをひっくり返してのB面一発目の
"Street Fighting Man" にはほんっとにぶったまげました!!
モノラル迫力のまさに一直線大行進、ミックが"Everywhere-"と歌った途端に文字通り仰け反る羽目に!!!
最初に買ったMONO盤では味わえなかった本当のMONOアナログの魅力がここに!!そしてステレオのような左右の割り振りがないために耳につくというか目立つ音がステレオとは全く違って、今までこのアルバムに感じていた空間とは全く異なるのが面白いところ。"Factory
Girl" もド迫力ソングですよ。しかも2周目は更に凄い音に!アナログMONO盤、やはり面白すぎる。
そしてもう一回最初に買ったMONO盤と聴き比べると、笑っちゃうほど音が違う。やっぱり最初に買ったほうは溝がへたりまくってるんですね。
アナログは自然でありながらも迫力のある音にどっぷりと浸れる点が魅力的ですが、コンディションによってこうも音が違うのよねと、奥の深さに感動すると共に、これは今後も各タイトル納得の盤を集めるのはかなり厄介だなと。いや、まだまだ当分楽しめそうです(笑)
やっぱりオリジナルMONO盤最高!!
ところで、上でもちょろっと書きましたがこのMONO盤に収録された
"Sympathy For The Devil" は、その他のステレオ盤とはミックスが異なっています。打楽器などの処理も僅かに違うように聴こえますが、わかりやすいところでは、ステレオミックスではイントロでミックの叫びに被る15〜20秒付近の女性の笑い声がこのモノミックスには入っておらず、エンディングがステレオミックスより長くなっています。
そしてモノ盤のこの曲のみステレオ盤や旧規格CDよりもピッチが速く、現ABKCOリマスター盤とほぼ同じピッチ。なお、他の曲のピッチは旧規格CDとほぼ同じで(とはいえごく僅かにモノ盤が速い)、現ABKCOリマスター盤だけが従来よりもかなり速くなっています。とはいえ本来の録音スピードは現ABKCOリマスター盤のスピードだったらしいのですが、今さらそういわれてもねぇ(笑)
BEGGARS BANQUET |
UK DECCA Stereo SKL4955 released in 12.1968 |
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1K/1K
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1K/4K
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これは共に2012年に入手した盤のはず。
元々別の1K/1Kを持ってたんですが、それがスピンドルマークもあまりなくほぼノイズレスにもかかわらず、かなり聴きこまれていたのか低音が軽くてなんだかなぁと。
そしてまず買いなおしたのが1K/4K、こちらは盤もピッカピカ、ジャケもコーティングの剥がれや皺すらないピッカピッカのブツ。
共にマザーは1で、マトにこだわってなかなか選びきれないでいるより、この頃の初期盤はコンディションのほうが大事だな、と思ったのが2012年5月。
が、やっぱり1K/1Kが欲しいぞとさらに1K/4K盤に続いて入手した1K/1K盤がこちらで、前の1K/1Kは手放してしまいました(笑)
この1K/1K盤ははスタンパーは薄くて読み取りにくいけどおそらく「1/M」「1/BC」。
そんなわけですが、この『BEGGARS BANQUET』ステレオ盤もオープンDECCAが初期盤で、わたしのは写真のとおりオープンDECCAでungrooved盤。
時期的に、レーベル面外周から1cmちょい内側にグルーブがあるgrooved盤はなさそうです。
なお、右の写真のとおりわたしの1K/4K盤のレーベルのside表示は、レーベル面の右側ではなく左側にあり、型番の上にはJ/T表示があります。
レーベルのデザインにはいろんなパターンがあるのでどれがどうとかはわかりません(笑)
ちなみに2つともジャケにはpatent
pendingの記述あり。
『BEGGARS BANQUET』は『LET
IT BLEED』と双璧をなす愛聴盤ですが、再収集に走るまではLPはUS盤と決めていただけに、ずいぶん遅くなりました。
UKオリジナル初盤はコンディションにこだわらなければ安価であっという間に揃えられますが、コンディションのいい物となると結構時間がかかるもの。
さらにこの買いなおしの1K/1Kにいたっては、1K/4Kのコンディションがすこぶるよかったので、それを超える音かどうかが見極めの難しいところでした。
でもそれを超えるこの1K/1K盤と巡りあえたのは執念と『BEGGARS
BANQUET』への愛!(爆)
そんなわけで入手したこのオープンDECCAステレオ初盤、一団となった迫力はモノ盤に譲るもの、ステレオは音の広がりと自然な音はわたしのUS盤の追従を許さない凄まじさ。
特に"Jigsaw
Puzzle"の混沌とした音が開けるさまはステレオで堪能するとまた格別。モノもステレオもUK初盤で頂く生々しい音は格別です。
また、デジタルのSACDもSHM-ASCDも素晴らしい音で鳴ってくれますが、やはりアコースティックの暖かい生々しい音はアナログならでは、アナログの圧勝。
ちなみに1K/1Kと1K/4Kの違いを感じるかといえば、ぶっちゃけ個体差以外はあまり感じません(笑)
しかーし、悲しい性とはいえ初期盤マトを集めたくなるのがコレクターというもの。ほんといい音で鳴ってくれます。