GIMME SHELTER / MERRY CLAYTON |
"GIMME SHELTER"
ODE RECORDS released in 1972 (US ORIG.) |
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ストーンズではなく、そのサポート・メンバーなどの変り種もいくつか紹介します。
サポート・メンバーといえば普通はニッキーやイアン・マックかというところからですが、ここではもうちょっとマイナーなものから(笑)
まずはストーンズの
『LET
IT BLEED』 に収録された "Gimme Shelter" で熱唱を聴かせてくれた Merry Clayton。
1948年にニュー・オーリンズで生まれ、ソウルやゴスペル界では有名な彼女、そのキャリアは60年代に多くのアーティストの作品にバックシンガーとして参加したことから始まり、Ray
Charles のバックシンガーである Raelettes に在籍したりしていたようですが、やはり出色となったのはストーンズの
"Gimme Shelter" での鬼気迫る熱唱。
そんなわけでその名もずばりのこの
『GIMME SHELTER』。彼女の初のソロアルバムにして、ODEレーベルがA&M配給となり型番も77000シリーズと改められた記念すべき第一作目。
ちなみにストーンズの
"Gimme Shelter" のレコーディングではどうやらストーンズ側は当初
Bonnie Bramlett に打診したようですが、彼女が病気かなにかで参加できず、その代役としてこの
Merry Claytonが抜擢されたといった話もあります。
さて、そんな Merry
Clayton の1stソロ作品、基本的にはカヴァーソング集ですが、B-4の "I Ain't
Gonna-" は Billy Preston と Merry Clayton との共作オリジナル。そして本作にはその
Billy Preston 自身が参加しており、裏ジャケには Apple Record への謝辞も記載されています。プロデューサーは
Lou Adler。ギターは David T. など。
アルバム全編いろんなタイプの曲が収録されており、彼女のいろんなヴォーカルスタイルが楽しめますが、やっぱり素晴らしいのは
Street Fighting Woman との異名も持つパワフルなヴォーカル。特にA-3 "Bridge
Over Trouble Water" での絶叫振りは絶品!彼女のための曲だったのかと思わせるくらい!そしてA-5の彼女による
"Gimme Shelter" はイントロこそストーンズバージョンとはだいぶアレンジが変わっていますが、こちらも素晴らしい!そのプロモビデオらしきものがYouTubeに↓。こちらはB-5の
"Good Girls" とカップリングでシングルカットもされています。
ちなみにこのアルバムの裏ジャケにはA-4とA-5の順番が逆にクレジットされ、なぜかB-6はクレジットされていません。この辺に製作秘話が隠れていそうですね。
といった感じですが、本作は未CD化ですし、残念ながらあまりみかけない盤。でもたまにみかけてもそんなに高くもないので、ご興味のある方は是非〜。
追記:2009年5月、本作を含む彼女の作品3作が紙ジャケにてCD化されました!!
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"Gimme Shelter" / Merry Clayton |